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ドッグスクール便り

2005年08月22日(月)

「犬に罰は必要か」前編 [ワンポイントアドバイス]

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浜大津にて

「子犬のうちに悪いことは悪いと教えるために、きちんと叱りましょう」という言葉を耳にすることがよくあります。
例えば唸る、咬む(甘噛みも含む)、吠える等の行動に対して、子犬のうちに「やってはいけない事」と認識させるために「きっちり罰を与えましょう」というやり方です。

私は罰(ここではオペラント条件付けの正の罰)を飼い主さんには極力お勧めしないようにしています。理由は次の通りです。

  1. 罰には行動をなくす威力が少ない場合が多く、問題を悪化させ、違う問題まで引き起こしてしまう可能性がある
  2. 罰は行動の直後の数秒以内に行わなければならず、そのタイミングがとても難しい
  3. 罰は行動が出るたびに必ず与えなければならず、例外はない。もしも行動の後に罰の与えられない事があると、犬は飼い主を試すようになってしまう。
  4. 罰は時には報酬となってしまう場合がある。

例を挙げてみましょう。

例1

ハウスの中に入っている子犬が、飼い主に向かってワンワン吠える。飼い主は近寄って「うるさい!」と怒鳴る。子犬は一瞬びっくりして吠えるのをやめる。が、飼い主がハウスから遠ざかるとまたワンワン吠え出す。
飼い主はまたハウスに近寄って「うるさい!」と怒鳴る。子犬は一瞬だけ吠えやむが、すぐにまた吠えだす。
飼い主は「こんな怒り方ではいかん」と思い、もっときつく叱る、ハウスに何か物を投げつける、ハウスから子犬を一旦外へ出してお尻を叩いてからまたハウスに入れる等、どんどん罰をエスカレートさせていく。子犬は吠えやまない、、、

この例1で考えないといけないのは、何故子犬が吠えているのか、ということです。

この場合、子犬は飼い主の気を引きたくて「吠える」という行動をとっていると思われます。いわゆる「要求吠え」です。ですから、ワンワン吠えている子犬のところへ飼い主が出向くという事は、子犬の思い通りになっているということになります。大きい声で怒られたとしても、飼い主が近寄って来てくれた事には変わりありません。子犬は「ワンワン吠えたら飼い主が来てくれる!」と学習してしまいます。つまり、飼い主が近寄って怒鳴るという行為が、子犬にとって報酬になってしまう可能性があるということです。子犬は、少しぐらい怒られたってへっちゃらです。怒られて怖いという事よりも、飼い主の気を引ける事の喜びの方が勝ってしまうのです。

怒っても効果が得られないと思った飼い主は、罰をどんどん強行なものにしていきます。ハウスに物を投げたり、子犬をたたいたりする行為は、今度はハウスに入る事自体嫌いにさせてしまったり、飼い主自身の信頼をなくしてしまう可能性があります。1つの問題も解決出来なくて、違う問題も引き起こしてしまう可能性があるということです。

子犬の要求吠えに対しては、ひたすら「無視」するのが一番効果があると思います。「無視」とは、声をかけない、目も合わせないことです。家族全員で無視をします。吠えている時に少しでも反応を示してしまうと、子犬は吠える行動をやめないでしょう。人と犬の根くらべです。

そして、子犬があきらめて吠える行動をやめてからハウスから一時出してあげる、ハウスの中におやつを入れてあげる等の報酬を与えます。
子犬は「吠えても何もいい事がない。吠えないで静かにしていればいい事がある。」と理解していきます。

次回、「犬に罰は必要か」後編でさらにもうひとつ例をあげて解説していきます。

Posted by 山本 美貴子 at 01時33分

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